分類や進化論が好きだから、こういう話題はかなり感情的になる
これを書こうと思ったのはさっき見つけた表現に文句を言いたかったからなのですが、まずはタイトルについて
前半
ヒトがチンパンジーより「先」ってどういうことなんだ?
そもそもチンパンジーはヒトの祖先じゃない
当たり前だ現生なんだから 時空がねじまがってるよ
「進んでいる」「遅れている」を時間的でないもの(優劣)と見るならそれは人間が勝手に作った概念だ
自然にそんなものはない自然はただそこにあるだけだ
そういうのを傲慢という!大腸菌もエーデルワイスもヒトも同列だよ
創造の広大な領域にわたって、
感覚力と精神力の等級が上昇している。
青草の中に住まいする無数の虫けらから、
人間のもっとも上級な人種へといかに昇りつめるかを見よ。
↑グールドさんがワンダフルライフでひいている
アレキサンダー・ポープの人間論の一節
昔の人だからしょうがないかもしれないけどなんだこいつ!って感じですよね
後半
サルからヒトへ、もよく聞く言い方だが
これがハビリスからサピエンスへみたいな言い方なら納得できる
ここで「サル」って言葉を使うのはどう考えてもミスリーディングだと思うよ
だって「サル」は普通「サル目」とか「ヒト以外のサル目」のことをさす、と解されるのが自然だろう
ヒトだってサル目だから意味がわからないし「ヒト以外のサル目からヒトへ」はもっとおかしい
「から」「へ」という言葉を使う以上、移動とか移行があるはずだから、「サル」の部分はヒトの祖先が入らないと日本語が謎だ
けど単にサルと言われて「猿人」をピンポイントに思い浮かべるのは無理がある
だからこういう質問が出るのだ
進化論 人間は猿から進化。では、なぜ、いまだに猿がいるのですか?
ついでにこの知恵袋ではインテリジェントデザイン野郎が湧いてるが
お前ら、空飛ぶスパゲッティモンスター投げつけるから覚悟しとけよ
で、やっと、文句を言いたかった内容だが
上で挙げた一つ目の誤解に関わるものだ
神経核のWikipediaを見て欲しい
神経核
※この記事がだめなだけでWikipediaをディスっているわけではない。ちゃんと出典がある記事は素晴らしいよ。
引用。
最近では皮質も古くから(条鰭綱=魚類の頃から)存在しているという説が有力である[1]。
違う!
魚の頃からってなんぞや
魚は今いる!
これ、たぶん正しくは「魚とそれ以外が分岐する頃の魚とそれ以外の共通祖先の段階から」だ
実際出典のほうは
肉鰭類および条鰭類の共通の祖先の段階ですでに新皮質相当構造は存在していた可能性は高い
ってなっていた
なんか、テレビとか、その辺のウェブページで
こういうたぐいの表現が蔓延っているせいで(?)
高校でも習うはずの内容が誤解されていると頭痛が痛い。
それこそ自由なんだけどね…ただの愚痴だ。
ワンダフルライフってこれです。
ものすごく面白いよ。おすすめだよ。節足動物のこと、化石のこと、カンブリア紀の生き物のことを知りたい人はぜひ
ドーキンスさんにしろグールドさんにしろ生物を愛してる感が文章に滲み出てていいよね